- 光編エンディング・ナラティブパズル解説
◇「牧本の暗号」の解読方法 ◇
皆さん、見雲間顕示探偵事務所の植田さとみです。
三越劇場怪事件推理での活躍、お疲れさまでした。
牧本さんが逃亡の際に桐野井さんに渡したメモ、あの場にいなかったミックから「どんな内容だったか報告するように」と言われたので、解説を作ってみました。
皆さんもぜひ一緒に振り返ってみてください。
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逃亡した牧本さんの居場所を見つけようという話になった時、桐野井さんが牧本さんからメモを受け取っていたことが発覚。半ば無理矢理メモを借り、その内容をスクリーンに映して皆で検討しました。
メモに書かれていたのはカタカナの羅列と、左下には花が描かれていました。
花はヒマワリです。「ヒ/マワリ」と取れます。
カタカナの羅列から「ヒ」を探し、その周りを読んでみると、「ナマエカラサガセ」「サガセナマエカラ」とメッセージが読み取れました。名前から(場所を)探すことが匂わされていたのです。
このメモを受け取ったのは桐野井さんです。なので私たちは、桐野井さんのフルネーム「キリノイサキ」をカタカナ表から探しました。線で繋げてみると、中央に3文字がありました。それは「ナツメ」でした。
ナツメといえば、夏目漱石なのではないか? ここ三越日本橋本店の屋上には、漱石の碑がある! と気づいてくれた探偵さんたちにより、牧本は屋上にいるのではないか、と推測できました。
そしてそのことをミックに伝えました。屋上、飛び降り自殺、嫌な予感がします。
そのとき、桐野井さんが言いました。「私を説得に行かせてください。彼、このメモを私に渡すときに、子供の名前付けたよ、って言ってくれたんです。だから、その名前を貴方から呼んで欲しいと伝えれば、説得できると思うんです」と。
犯人の桐野井さんをひとりで行かせるわけにはいきません。私も同行することにしました。でも、ちょっと目を離した隙に、桐野井さんに逃げられてしまいました(トホホ、面目ない)。
ミックから電話が。「牧本はいない。桐野井も来ない」
暗号の解き方が違うのではないか? 2人だけが知る解き方があって、そこで落ち合うことにしていたのではないか? そんな疑問が飛び出します。
そういえば、桐野井はメモを見ながら三越劇場の天井のステンドグラスを眺めていた。何かあるのでは?
会場の探偵が「メモの隅に何か書いてある」と気づきました。確かに、右下隅に何か書かれています。
その書きつけをズームアップすると……。
そう、子供の名前が書かれていました。牧本が言った「名前」は子供の名前のことだったのです。そこには「花絵 劇場のステンドグラスをモチーフに考えた」と書かれていました。
三越劇場の天井のスレンドグラスを見上げると、そこには格子上のマスがありました。ちょうどメモのカタカナがはまる格子になっています。
メモのカタカナを格子に当てはめてみます。
さらに、ステンドグラスをよく見ると、小さな花で囲まれたマスがありました。花絵=小さな花の絵に囲まれたマスだけ読んでみたところ……。
「カ・テ・ド・ラ・ル」の文字が浮かび上りました。牧本さんが向かったのは、「東京カテドラル教会」だったのです。
ミックがそこに到着すると、2人がいました。
そのあとは皆さまが目撃したとおり、「逃亡するか、罪を償うか」。
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〈さとみから後日談〉
今回は2回とも「罪を償う」を多くの人が選んだため、「逃亡することになったときの物語」は永遠に葬られることになりました。
さて、次回はどんな事件で皆さんにお目にかかることができるのか、楽しみです。
それまで皆さん、お元気で!!