蘭の部屋に向かった佐山河内はMMK会員に切り出した。
「みんな俺の話を聞いてくれ。俺は、実は、今まで作曲なんかしてないんだ。俺の代わりに作曲してくれるおっさんがいるんだ。でも、俺は今日のために神様に生かされていたような気がする。だから、無事生きて帰れた時は、俺を許してほしい」 しかし、爆弾は見つからない。
そこに木林がやってくる。
我に帰った佐山河内は、木林に礼子が見つかったこと、礼子が置かれている状況を伝える。
木林は、GMが起爆装置を解除したからもう遠隔起爆装置は意味のないものだと伝える。
安心したのもつかの間、佐山河内は思い出す。礼子がこの部屋に爆弾があると言っていたことを。
「それって……もうひとつ爆弾があるってことなんじゃないの?」と木林
そして「 佐山河内さん、よおく耳を澄まして。あなたの耳は良い音しか聞こえないはず。たまに聞こえないふりしてるかもしれないけど、良い音だけは聞き分けられるはずよ。爆弾のチッチッチッチって音、聞こえない?」
佐山河内は耳を澄まして、少しずつ紫陽花の花瓶の方へ近づいていく。
円卓の真ん中に飾ってあった花瓶に時計が巻き付けられている!
佐山河内は花瓶に抱きついて「ここは私が。みんな逃げて」と叫ぶ。
そのとき扉の向こうから銃声。
木林「え? 今の銃声?」
佐山河内「みなさん、早く行って!」
木林「佐山河内学……あなたの死は無駄にしない。皆さん行きましょう」
佐山河内を残し、部屋を出る全員。
◎銃声のした部屋:オリオンへ移動
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